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アモルファス積層コアとは?高効率モーター素材について

このページでは、従来の素材よりも高効率のモーターの実現を目指せる「アモルファス積層コア」について特徴やメリットなどをまとめています。

アモルファス積層コアとは?素材の特徴

アモルファス(非晶質)材料の特性

「アモルファス」は「非晶質」とも呼ばれ、「結晶構造を持たない物質」としての総称です。

一般的な金属などでは、金属元素が規則正しく配列されて結晶構造を作り、それが集合することで1つの物質を作っています。しかしアモルファスではそのような結晶構造がなく、原子が不規則に並んで物質を構成していることがポイントです。

アモルファスでは物質中の原子がランダムに配列しているため、特定の方向へ磁界が誘導されることもなく、磁化反転が容易に起こりやすいといった特徴があります。

従来の電磁鋼板との違い

従来のモーターコアの素材などに使用される珪素鋼板(電磁鋼板)と比較して、アモルファス合金を使った素材は厚さがおよそ10分の1と極めて薄いことが特徴です。一方、アモルファスは物質内の原子配列に統一性がないため、電子も決まったルートで規則的に流れることが困難であり、結果として電気抵抗率が従来素材と比較して約3倍に高まることも重要です。

薄いのに優れた強度を備えており、かつ電気抵抗率が高くて電流を効率的に受け止められることがアモルファス素材の強みとなります。

引用元:株式会社明和製作所|テクノフロンティア’24(アモルファスとは?)(https://www.meiwa-ss.co.jp/blog/20240820_10445/

モーターにアモルファス積層コアを採用するメリット

低鉄損と高効率化

前述したように、アモルファスは素材として磁化反転が起こりやすく、軟磁性体として優れている点が重要です。これにより、鉄心の磁界方向や磁束の大きさが変化する際に失われるエネルギーの量(ヒステリシス損)を抑えやすく、さらに電気抵抗率の高さと素材としての薄さが渦電流損を抑制できることもメリットとなります。

失われたエネルギーは熱として発生するため、言い換えればエネルギー損失を防げるということは発熱量を抑えられるということでもあります。つまりアモルファス積層コアは発熱を抑制しながら効率的な磁化反転を叶えることで、高速回転時のモーターの安定性を高効率に向上させることが可能です。

モーターの小型化とリサイクル性

損失を抑制して高効率の回転を再現できるということは、モーター自体のサイズをコンパクトに抑えたまま出力を高められるということです。そのためアモルファス積層コアを利用したモーターは小型化と高出力化という、本来であれば相反するニーズへ同時にアプローチすることができます。

また、廃棄時の分離作業などに関しても、従来素材では手作業で行う必要がありましたが、アモルファス積層コアでは破砕処理で容易に分別できるためリサイクル性などにおいてもメリットがあります。

従来の課題と新しい量産(プレス打ち抜き)技術

加工の難しさと量産化の確立

アモルファス合金は優れた性質を持つ素材である反面、薄い状態でも高強度な特性を持っており、また高温で溶融させた素材を急速冷却によって加工するという性質からリボン状での成形しかできないという課題がありました。そのため従来のプレス加工技術では打ち抜き量産が困難であり、アモルファス積層コアの実用化にとってハードルとなっていました。

しかしその後の日本のパンチ技術の発展により、現在は連続打ち抜き加工を使った量産体制が確立されています。

次世代コア材「HLMET」の登場

アモルファス合金にも様々な種類があり、例えば鉄基アモルファス合金は電磁鋼板と比較して飽和磁束密度が低いというデメリットもありました。しかし、レアメタルを使用せず電磁鋼板と同等の飽和磁束密度を実現した次世代素材「HLMET」が登場したことにより、さらなる高トルク化やサプライチェーンの安定化といった重大な課題が解決したことは無視できません。

今後は一層にレアメタルなどを輸入に頼る日本において、次世代素材を活用する高効率モーターは重要な価値を有しています。

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まとめ

日本の技術革新により、アモルファス素材を活用したアモルファス積層コアの量産体制が確立され、従来の電磁鋼板コアを使った既存モーターよりも高効率でコンパクトなモーターの生産が始まっています。

またレアメタルを使用しないアモルファス積層コアも注目されており、日本のグローバル戦略に大きな影響を与えていることがポイントです。

 
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