磁気焼鈍とは?
材料が保持している磁気を整えることを目的におこなわれる熱処理「磁気焼鈍」について解説します。磁気焼鈍を行う目的やモーターコアにも利用されるのか、また注意点などをまとめました。
磁気焼鈍とは
磁気焼鈍とは、軟磁性材料が持つ磁気的な性質、特に磁力線を通しやすい透磁率を向上させ、保磁力を小さくすることを目的として行う熱処理の一種です。
透磁率を向上させると、外部からの磁場に即座に反応し、磁力を持つ能力を高めます。
また材料の切削やプレス加工などで生じた、残留応力や結晶構造の乱れを取り除き、磁気特性を回復・向上させることができます。
焼きなましと同様に材料を柔らかくすることもでき、処理をしても見た目の変化は生じません。
磁気焼鈍では、1000℃以上の高温に加熱して還元雰囲気により純度を高め、冷却することで望ましい磁気特性を持つ結晶構造を安定化します。処理温度と冷却のバランスが重要となります。
磁気焼鈍を行う目的
軟磁性材料は、周囲に磁力がある場合には磁力を持ち、周囲から磁力がなくなると磁力を持たなくなる性質があります。コイルに電流を流すと磁気を簡単にオン・オフできるので、電気の流れを制御することで、軟磁性材料にくっつく・離れることをコントロールできます。
透磁率を高めることで小さな電力でも動作を機敏に行うことができるようになり、通常の軟磁性材料を使用する場合に比べ、省エネルギーで動作できる電子部品となります。
また、磁気焼鈍により内部歪みを回復させる目的もあり、電子制御部品の機能を向上させられます。
磁気焼鈍はモーターコアにも利用される?
磁気焼鈍により透磁率を高めた材料は、わずかな電力で切れのある動作ができます。例えば、バッテリーの消費を抑えて電子部品を駆動させたい自動車などには、磁気焼鈍を施して透磁率を高めた部品が理想とされます。
モーターコアにおける磁気焼鈍の注意点
プレス加工であれば積層コアに残留応力が発生するため、磁気焼鈍を行う必要があります。
ただし、接着積層での製造を依頼する場合には、熱で接着剤が剥がれてしまうためそもそも磁気焼鈍を行うことはできません。コアの製造を依頼する場合はその点に注意しましょう。
モーターコアメーカー
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- 主な用途
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- 主な用途
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