ローターコアとは?
ローターやローターコアについて紹介します。ローターの構造やステーターとの違い、種類などをまとめました。
モーターコアにおけるローター(ローターコア)とは
ローターコアとは、モーターの回転子部分であるローターを構成する部品のひとつ。ローター(回転子)は、機械を動かす動力源です。ローターにはコイルが施されていて、回転運動することでトルクや運動を外部に伝達します。
この回転運動は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換するための役割として非常に重要です。そのため、ローターの中の鉄心に当たるローターコアの精度や品質が、モーター全体の性能に大きな影響を与えます。
ローターの構造
ローターは、シャフト・ロータコア・巻線・ファンなどの部品で構成されています。特にローターコアはその精度や品質がモーター全体の性能に大きな影響を与えることから、高精度でバランスの取れていることが重要です。
ローターの製作では、珪素鋼板を円筒状に重ねたローターコアに巻線を施します。この構造によってローターは効率的に機械的エネルギーを生成することができ、シャフトを通じてトルクを外部に伝達することが可能です。また、このコアや巻線の設計・素材が、ローターの回転速度やトルクの性能を大きく左右しています。
ステーターとローターの違いについて
ステーターとローターの主な違いは、それぞれの役割と位置です。ローターは機械の回転部分であり、ステーターの内部で回転することで電気エネルギーを機械エネルギーに変換します。一方、ステーターは一般的に外部に配置され、電流が加えられることで回転する磁場を生成します。
ステーターの主要部品は外枠やコア、巻線で、高電圧を扱うため多くの絶縁が必要です。ローターの主要部品はシャフトやコア、コイルで、絶縁の要求が比較的少ないという特徴があります。また、ステーターの冷却性能は効率が良くメンテナンスが容易ですが、ローターは常に動いているため機械的な損失が多いです。
電動モーターでは、ローターとステーターが協力して電気エネルギーを機械エネルギーに変換します。ステーターはコイルに通る電流によって回転する磁場を生成しますが、この磁場がローターと相互作用してモーターのシャフトを駆動するために必要な力とトルクを生み出します。
ローターの種類
ローターはその構造によってさまざまな種類に分類されることがありますが、一般的には以下の10種類に分類されます。
- かご型ローター
- 突(凸)型かご型ローター
- 半硬磁鋼ローター
- 軟鋼ローター
- 凸極型珪素鋼板ローター
- 微細歯条型軟鋼ローター
- 永久磁石型ローター
- 誘導子型ローター
- 巻線型ローター
- 整流子型ローター
ローターのローターコアは厚さ0.5mmの珪素鋼板を円筒状に重ね、中央にシャフトを圧入して作られています。ローターの外側の円形表面には均等に分散されたスロットがあり、ローター巻線が配置されています。この構造によって、ローターは効率的に機械的エネルギーを生成することができます。
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