産業機器

モーターコアは、産業機器にも部品として用いられています。ここでは産業機器のモーターコアの現状や展望、産業機器のモーターコアに求められていること、製品事例などを紹介します。

産業機器のモーターコアの現状と今後の展望

日本の現状

日本では、少子高齢者が長らく続いている影響もあり、製造業の人手不足も深刻な状況に陥っています。労働人口が減少することで発生する人手不足の状況は、日本において大きな課題です。この課題の解決策の1つとして注目されているのが、産業用ロボットです。人件費の高騰や品質向上を背景として、製造工程を自動化させることが急務となり、産業用ロボットのシェアは拡大しています。

産業機器のモーターコアも、ますます重要な役割を果たす部品となっていくでしょう。

海外の現状

海外でも、日本と同様に産業用ロボットが増加の一途をたどっています。米市場調査会社のReport Oceanが発表した調査結果によると、2021年の産業用ロボットの世界市場規模は423億4530万ドル、さらに2022年から2030年までの予測期間は年平均成長率11.8％で推移し、2030年までには市場規模が1168億4870万ドルにまで達する、と予想されています。

産業機器のモーターコアも、産業用ロボットの世界市場規模の拡大に合わせ、注目されていくはずです。

参照元：fintact（https://www.fintact.io/journal/industrial-robotics-related-stocks-march2023）

今後の展望

International Federation of Roboticsは、2025年までの全世界での産業用ロボットの出荷台数の予測を発表しており、その発表によると2025年まで穏やかに成長し続ける予測がたてられています。

2021年時点、国別の市場ランキングでは圧倒的1位を中国が譲らない中、日本は2位、そして4位には韓国がランクインするなど、アジア圏がトップ4を占め、産業用ロボットはアジアを大きな市場としてさらなる成長が見込まれています。

参照元：fintact（https://www.fintact.io/journal/industrial-robotics-related-stocks-march2023）

産業機器のモーターコアに求められていること

産業機器のモーターコアに求められているポイントは、以下の通りです。

効率性
エネルギーを効率よく変換し、できるだけ少ない損失で働くことがモーターには求められています。効率が高いモーターは、エネルギーコストの削減やバッテリー駆動デバイスの長寿命化に役立ちます。
小型化
製品のコンパクト化の傾向がある中、モーターも小型化の傾向が高まっています。
低騒音
騒音がさまざまな問題を引き起こすため、できるだけ静かな動作が求められます。
高トルク
必要なトルクを提供できるように設計されている必要があります。
速度の制御
モーターが必要に応じて速度制御ができるかどうかは重要なポイントです。
精度の高さ
長寿命で故障しない、精度の高さは、産業機器のモーターにおいて必須です。
環境への対応力
屋外での使用、湿度の高い環境での動作など、耐久性や防水性が求められます。
制御力
位置制御や速度制御、トルク制御など、制御信号に応答して動作を正しく実行できる制御力が必要です。